いつか個人のお店を持つことが夢だった人にとっては、立地や周辺環境を考慮することはもとより、物件選びがとても重要です。
小さな飲食店を営むのであれば、コンテナハウスを物件として検討してみることをお勧めします。
コンテナハウスは、外観のユニークさやカスタマイズ性の高さから、住宅や宿泊施設だけでなく、様々な業種の店舗に広く採用されています。
今回の記事では、コンテナハウスで飲食店を開業する必要な費用メリットやデメリットについて解説し、開業時に抑えておきたいポイントを解説していきます。
目次
コンテナハウスで飲食店を開業するのに必要な費用
コンテナハウス自体を建てるには、コンテナ1台のみの使用でも、本体代や土地代・基礎工事費など、最低でも400万円ほどかかります。
サイズやデザイン、お店の種類によって費用に差が出るので、ここでは「和食」「洋食」「中華」を例に費用の目安を挙げていきます。
和・洋・中それぞれの費用の目安
和食
建設費用
総額:約670万円程度~
内訳
コンテナ本体:約200万円
運送費、搬入据付費、雑材消耗品費、現場諸経費:約200万円
厨房機器:約270万円
【厨房機器費用の詳細】
※全て新品厨房機器の価格です。
- 冷凍冷蔵庫・・・250,800円
- 冷蔵コールドテーブル・・・138,600円
- 電子レンジ・・・74,800円
- 平棚・・・27,500円
- 製氷機・・・254,650円
- 製氷機天板・・・12,100円
- 平棚・・・27,500円
- 台下ビールディスペンサー・・・別途支給品
- サーバー台・・・28,050円
- 平棚・・・20,350円
- 手洗いシンク・・・44,000円
- 浄水器・・・49,500円
- 下膳台・・・46,850円
- 下善棚・・・28,600円
- ソイルドテーブル・・・154,000円
- 吊戸棚(ステン戸)・・・46,200円
- 水切棚・・・31,150円
- 食器洗浄機・・・444,400円
- リーチイン冷蔵ショーケース・・・235,950円
- 一槽シンク・・・44,550円
- ガスレンジ・・・331,650円
- パイプ棚・・・33,550円
- ガスフライヤー・・・124,300円
- 脇台・・・25,300円
- 炊飯台・・・31,350円
- ガス上火式焼物器・・・95,700円
- スライドユニット・・・6,600円
- ガス炊飯器・・・42,350円
- 電子ジャー・・・23,100円
「手洗い器」、「一般給湯器」、「洗浄器用給湯器」は別途設備工事として。
洋食
建設費用
総額:約620万円程度~
内訳
コンテナ本体:約200万円
運送費、搬入据付費、雑材消耗品費、現場諸経費:約200万円
厨房機器:約215万円
【厨房機器費用の詳細】
- 冷凍冷蔵庫・・・250,800円
- 冷蔵コールドテーブル・・・138,600円
- 電子レンジ・・・74,800円
- 平棚・・・27,500円
- 製氷機・・・254,650円
- 製氷機天板・・・12,100円
- 平棚・・・27,500円
- 台下ビールディスペンサー・・・別途支給品
- サーバー台・・・28,050円
- 平棚・・・20,350円
- 手洗いシンク・・・44,000円
- 浄水器・・・16,500円
- 下膳台・・・25,850円
- 下善棚・・・28,600円
- ソイルドテーブル・・・154,000円
- 吊戸棚(ステン戸)・・・46,200円
- 水切棚・・・31,350円
- 食器洗浄機・・・444,400円
- リーチイン冷蔵ショーケース・・・235,950円
- 一槽シンク・・・44,550円
- ガスレンジ・・・331,650,円
- パイプ棚・・・33,550円
- ガススパゲティ釜・・・265,100円
- 脇台・・・25,300円
- 電気ピッツァ窯・・・660,000円
- ピザ台・・・35,200円
- 家庭用炊飯ジャー・・・別途支給品
全て新品厨房機器の値段です。
「手洗い器」、「一般用給湯器」、「洗浄機用給湯器」は別途設備工事として。
中華
建設費用
総額:約680万円程度~
内訳
コンテナ本体:約200万円
運送費、搬入据付費、雑材消耗品費、現場諸経費:約200万円
厨房機器:約280万円
【厨房機器費用の詳細】
- 冷凍冷蔵庫・・・250,800円
- 冷蔵コールドテーブル・・・138,600円
- 電子レンジ・・・74,800円
- 平棚・・・27,500円
- 製氷機・・・254,650円
- 製氷機天板・・・12,100円
- 平棚・・・27,500円
- 台下ビールディスペンサー・・・別途支給品
- サーバー台・・・28,050円
- 平棚・・・20,350円
- 手洗いシンク・・・44,000円
- 浄水器・・・16,500円
- 下膳台・・・25,850円
- 下善棚・・・28,600円
- ソイルドテーブル・・・154,000円
- 吊戸棚(ステン戸)・・・46,200円
- 水切棚・・・31,350円
- 食器洗浄機・・・444,400円
- リーチイン冷蔵ショーケース・・・235,950円
- 調味料台・・・25,850円
- 外管式中華レンジ・・・103,950円
- ガススープレンジ・・・79,200円
- ガス角槽ゆで麺機・・・253,550円
- 脇台・・・25,520円
- ガス餃子焼器・・・105,050円
- 炊飯台・・・33,550円
- スライドユニット・・・6,600円
- ガス炊飯器・・・42,350円
- 電気卓上蒸し器・・・207,350円
- 軟水器・・・26,400円
- 電子ジャー・・・23,100円
「手洗い器」、「一般用給湯器」、「洗浄機用給湯器」は別途設備工事として。
運営形態が違えば資金や経費も異なるため、上記はあくまで目安として捉えておいてください。この他、ランニングコストがかかることも念頭に入れておきましょう。
コンテナハウスで飲食店を開業するメリット
コンテナハウス全般に言えるメリットとして、主に以下の5つが挙げられます。
工期が短く、建設費が抑えられる
コンテナハウスは完成された状態で納品されます。
例えばCONTAINER WORKSは、コンテナそのものを卸していますが、飲食店機器を取り扱う企業と提携しているため、機器が組み込まれた100%の状態で納品する事が出来ます。
一般的な建築物と比較しても工期がかなり短く、工期の短さに伴って人件費が抑えられるので、かなり経済的と言えます。
重量鉄骨造でも安価で建てられる
コンテナハウス建設にかかる費用は、木造建築と同等かそれよりも若干コストがかかってしまいます。
しかしコンテナは鋼鉄を使用して作られています。強度や耐久性は木造建築よりも高い利点があり、重量鉄骨の建築物としては比較的ローコストで建設することができます。
コストを抑えた店舗移転がしやすい
収益低下による店舗移転を考えた場合、コンテナハウスであれば上物を再利用したまま店舗移転ができます。
距離やコンテナのサイズによって費用は変動しますが、数十万円〜100万円前後で移動することが可能なので、店舗を建て直すより費用をかなり抑えた移転が実現可能です。
カスタマイズの自由度が高い
コンテナを一台だけ使うほか、L字型、2階建て、20FTと40FTの組み合わせ、組み合わせ方次第でオリジナリティを演出することができます。
宣伝コストを抑えられる
飲食店は料理の味やサービスの質も大切な要素です。あわせて客入りが上がるようにするには宣伝が欠かせません。
昨今ではレビューやSNSに投稿された口コミなど、「人の声」が何より大切な宣伝要素になっています。
コンテナハウスは個性的な外観をしているので、外観だけでも話題性が高く、加えて内装やコンセプトをしっかりこだわっていればかなり話題になりやすいです。
SNSによる拡散、メディアへの取り上げによって、コストをかけた宣伝をしなくても宣伝しやすくなる魅力があります。
コンテナハウスで飲食店を開業するデメリット
スムーズに飲食店を開業するためにも、予めデメリットや注意点を押さえておきましょう。
中古コンテナでは建築申請を通すことができない
中古コンテナは日本の基準法に合致しないケースがほとんどであるため、建築申請を通すことができません。
日本国内でコンテナを使用した建築物を建設する場合、日本の建築基準法に準拠したコンテナである必要があります。
建物の大きさが変えづらい
コンテナの性質上、建物の大きさを自由に変えることが難しい点があります。
サイズにもよりますが、コンテナの大きさは4坪(8畳)程が一般的です。床や壁、面積などの要素があらかじめ決まっているので、コンテナを単数で使う場合はライフラインを整えた上で、デザインやレイアウトを工夫する必要があります。
ただし、単数から複数個に増築、または複数個から単数に減築し、広さを変えることは可能です。
コンテナハウスで飲食店を開業する際の注意点
必要書類を揃えておく
コンテナハウスに限らず、飲食店を開業するには以下のような届け出が必要です。
- 食品営業許可申請
- 防火対象物使用開始届出書
- 雇用保険加入手続き(従業員がいる場合)
- 個人事業の開廃業届出書
- 社会保険加入手続き(個人事業主の場合)
- 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(午前0時以降に酒類を提供する場合)
- 防火管理者選任届(店舗の収容人数が30人を超える場合のみ。また、調理器具がIHの場合は不要。)
業種によっては、
- 菓子製造業許可
- 酒類販売業免許
なども必要になってきます。開業する業種に合わせた適切な申請をするようにしてください。
また、絶対に必要というわけではありませんが、個人での開業の場合には「青色申告承認申請書」を届け出ることをお勧めします。
個人事業で確定申告をする際には「白色申告」と「青色申告」の2種類がありますが、「白色申告」よりも「青色申告」の方が税金を安く抑えることができるためです。
必要な資格を取得しておく
飲食店を開業する場合には、衛生管理責任者の資格を取得した上で保健所による検査を受けなければなりません。
コンテナハウスで飲食店を開業する場合でも同様なので、以下2つの資格は必ず取得しておいてください。
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
コンテナがJIS規格に合っているかチェック
店舗に使用するコンテナは、必ずJIS規格に合ったものにしなければなりません。
JIS規格に適合したコンテナの多くは国産ですが、海外で生産されたコンテナでもJIS規格に適合するよう作っている企業もあります。
コンテナのサイズを選ぶ前に、まずは使用するコンテナがJIS規格に適合しているかどうかチェックしましょう。
私たちが取り扱うコンテナは建築基準法を全てクリアしたものとなります。制作工場での自主検査については100%の抜き取り率をお約束します。また、工場での第三者検査については、工事管理者様のご指定に合わせてご対応致します。
まとめ
コンテナハウスで営む飲食店は、他とは一味違ったお店を作ることができます。建てやすさや移転のしやすさからも、おすすめできる物件候補なのでぜひ検討してみてください。
開きたいお店のコンセプトを明確にし、必要な広さやイメージを固めながら必要書類を揃えたり資格を取得しておくようにしましょう。
コンテナハウスの店舗利用を検討されている方は、施工事例のページもぜひチェックしてみてください。