無骨な外観でカスタマイズ性が高く、車やバイクとの相性がいいコンテナハウスは、ガレージにもぴったり。愛車を収納しておくだけでない、自分好みのインテリアで満たしたとっておきの空間を作り出すことができます。
この記事では「コンテナハウスでおしゃれなガレージを作るにはどれくらいの費用がかかるのか?」を解説。また「コンテナハウスガレージに建築確認は必要なの?固定資産税はかかる?」といった、税金や届出に関する気になる疑問についても解説していきます。
コンテナハウスガレージの魅力
デザイン性が高く、カスタマイズも自由自在
コンテナハウスは、鉄の箱のような外観がとてもおしゃれです。塗装色や内装も自由に選ぶことができ、シャッターや窓など開口部も好きな場所に設置できます。内部に断熱材を入れたり、ライフラインの引き込みも必要に応じて行えます。
さらに、複数のコンテナを組み合わせて、大きなガレージを作ることも可能です。作業スペースや収納スペースを兼用するなど、用途に応じてあなた好みのガレージを実現できるのがコンテナハウスガレージです。
高い耐久性と耐震性、環境への配慮
建築用コンテナハウスは重量鉄骨造の建物なので、地震や台風などの自然災害に対して非常に高い耐久性を持っています。 耐風性も高く、強風や大雪の地域でも安心して使用可能。 防錆処理を施すこともできるため、長期間の使用にも向いています。
丈夫ですが、解体時には再利用がしやすかったり、用途を変えて増築や移設することも可能です。エコフレンドリーという意味でも今の時代に合った建材が建築用コンテナハウスです。
コストパフォーマンスが良い
コンテナハウスは、重量鉄骨造の同規模のコンクリート建築よりも費用を抑えて建築することができます。 基本構造がシンプルで、設計や施工が効率的だからです。 長期的な使用を考えた場合、維持費や修繕費を低減できるという意味でもコンテナハウスはガレージにおすすめです。
コンテナハウスガレージの費用は「300万円〜」
コンテナハウスでガレージを作る場合の費用は、ざっくり申し上げますと、20FT1台で作った場合で300万円程度です(車1台以上収容できるサイズでシャッターなどの取り付けも行う場合。基礎工事費・運送費等の諸費用を含む)。
プレハブを想像すると高額に感じるかもしれませんが、コンテナハウスは重量鉄骨造の建造物。基礎工事もしっかり行った上で建物として設置するため、これくらいの金額になります。
こちらは車1台用を想定した費用相場であり、車2台以上を収納できる大きなガレージはもっと高くなりますし、自転車やバイクといった車よりも小型なものの収納や趣味部屋としてのガレージであれば、よりコンパクトにお安く作ることも可能です。
コンテナハウスでガレージを作る際の費用の内訳
コンテナハウスでガレージを作る際、かかるのは本体代だけではありません。最終的にかかる費用の内訳は下記のとおりです。
コンテナハウスガレージの本体代
コンテナハウスの本体代は20FT1台が130万円、40FT1台が210万円程度です。建築基準法に適合した建築用コンテナハウスのため、これくらいの価格帯になります。自転車用などであれば、より小さいミニサイズコンテナもご用意できます。
コンテナハウスガレージの仕上げ塗装費用
コンテナハウスガレージでは、外壁を好みの色に塗装できます。塗装にかかる費用は「30〜50万円」程度です。海辺に置く場合は錆びにくい塗料を使うなど、色だけでなく塗料の種類もお選びいただけます。
運送費
見落としがちなのが、工場で製造したコンテナハウスを現地に運び込む際にかかる運送費です。場所とサイズによりますが、「10万円〜」となります。
諸工事費用
コンテナハウスの設置のために様々な工事が行われます。工事の種類と費用感は主に以下の通りです。
工事内容 | 概要 | 費用感 |
---|---|---|
基礎工事 | 建築確認申請が必要な場合に必須となる工事。ガレージを安定して設置するための基礎を構築。 | 60万円〜 |
電気設備工事 | ガレージ内の照明やコンセントの設置、配線工事を実施。 | 30万円〜 |
断熱工事 | ガレージ内の快適性を高めるための断熱材設置(必要に応じて)。 | オプション費用 |
ガレージ内設備の追加 | シンク、収納棚など、作業スペースや快適性を向上させるための設備を設置(要相談)。 | オプション費用 |
その他のカスタマイズ | 特殊塗装、防音対策、窓の追加設置など、デザインや機能をカスタマイズする工事。 | オプション費用 |
固定資産税
これは設置時にかかる費用ではありませんが、車を収納できるサイズのコンテナハウスガレージは基本的には固定資産税がかかります。
税額は「評価額(建物の価値)×1.4%(標準税率)」で計算されます。ガレージの場合、評価額はおおよそ20万円~80万円とされることが多く、この評価額で計算した場合の年間の税額は「3,000円~11,000円程度」となります。
サイズ別のコンテナハウスガレージの費用
ここからは、コンテナハウスガレージの費用をサイズ別で解説していきます。先に述べた諸費用を含めた、トータルの費用概算です。追加するオプションや車のサイズにもよるため、あくまで参考としてお読みください。
【1台用】20FT*1台でトータル270万円〜
車1台が収納できるコンテナハウスガレージ(シャッター間口:幅約2100㎜×高さ約2500㎜、室内内寸:幅約2200㎜×長さ約5750㎜の場合)の費用感は、およそ「270万円〜」です。
項目 | 詳細 | 金額(目安) |
---|---|---|
コンテナ本体代 | 20ftサイズのコンテナ | 約130万円 |
仕上げ塗装費用 | コンテナ外壁の好みの色や塗料による仕上げ | 約20万円〜 |
シャッター費用 | 車両出入口に設置するシャッター | 約20万円〜 |
電気設備工事費 | 照明やコンセントなどの配線・設置工事 | 約30万円〜 |
輸送費 | 設置場所までのコンテナ輸送費 | 約10万円〜 |
基礎工事費 | 建築確認申請が必要な場合に必須の基礎工事 | 約60万円〜 |
オプション費用 | 断熱材、シンク、追加カスタマイズなど | 金額は場合による |
【2台用】20FT*2台でトータル480万円〜
車2台が収納できるコンテナハウスガレージ(シャッター間口:幅約5600㎜×高さ約2500㎜、室内内寸:幅約5750㎜×長さ約4800㎜の場合)の費用感は、およそ「480万円〜」です。
項目 | 詳細 | 金額(目安) |
---|---|---|
コンテナ本体代 | 20ftサイズのコンテナ × 2台 | 約260万円 |
仕上げ塗装費用 | 2台分の外壁塗装費 | 約30万円〜 |
シャッター費用 | 車両出入口に設置するシャッター(幅5600mm×高さ2500mm) | 約40万円〜 |
電気設備工事費 | 照明やコンセントなどの配線・設置工事 | 約50万円〜 |
輸送費 | 設置場所までのコンテナ輸送費 | 約20万円〜 |
基礎工事費 | 建築確認申請が必要な場合に必須の基礎工事 | 約80万円〜 |
オプション費用 | 断熱材、シンク、追加カスタマイズなど | 金額は場合による |
【3~4台用】40FT*2台でトータル720万円〜
車4台が収納できるコンテナハウスガレージ(シャッター間口:幅約5600㎜が2か所×高さ約2500㎜、室内内寸:幅約11800㎜×長さ約4800㎜の場合)の費用感は、およそ「720万円〜」です。
項目 | 詳細 | 金額(目安) |
---|---|---|
コンテナ本体代 | 40ftサイズのコンテナ × 2台 | 約420万円 |
仕上げ塗装費用 | 2台分の外壁塗装費 | 約50万円 |
シャッター費用 | 車両出入口に設置するシャッター(幅5600mm×高さ2500mm)×2か所 | 約40万円〜 |
電気設備工事費 | 照明やコンセントなどの配線・設置工事 | 約80万円 |
輸送費 | 設置場所までのコンテナ輸送費 | 約30万円 |
基礎工事費 | 建築確認申請が必要な場合に必須の基礎工事 | 約100万円 |
オプション費用 | 断熱材、シンク、追加カスタマイズなど | 金額は場合による |
一般的なガレージの費用相場
20FT1台に相当する、車1台用のガレージの費用相場は以下の通りです。
項目 | 木造 | プレハブ(軽量鉄骨) | 重量鉄骨 | コンテナハウス |
---|---|---|---|---|
本体価格 | 約100万円〜 | 約120万円〜 | 約150万円〜 | 約130万円 |
耐久性 | 中 | 中 | 高 | 高 |
施工期間 | 長い | 短い | 中 | 短い |
カスタマイズ性 | 高 | 中 | 中 | 高 |
耐震・耐風性 | 中 | 中 | 高 | 高 |
総費用(目安) | 約200万円〜 | 約250万円〜 | 約300万円〜 | 約270万円〜 |
- 木造: 自然なデザインが好まれるが、湿気や害虫に弱くメンテナンスが必要
- プレハブ: 軽量鉄骨で価格と耐久性のバランスが良いが、デザインの自由度は低め
- 重量鉄骨: 最も耐久性が高いが、価格はもっとも高く、施工期間も長め
- コンテナハウス: 堅牢性に対してコストパフォーマンスが良く、デザイン性が高い
このように、費用対効果とメリットは施工方法によって様々です。予算やイメージに合わせてご検討ください。
コンテナハウスガレージは固定資産税がかかる?
コンテナハウスガレージは、基本的には固定資産税がかかるものと思ってください。なぜなら、コンテナハウスガレージは、固定資産税の課税対象となる「建物」とみなされる基準(外気分断性・土地への定着性・用途性)を全て満たしているからです。
例外的に、例えば自転車専用のガレージで、土地に定着させずにトレーラーで作った場合などは固定資産税がかからないこともありますが、車用では難しいのが現実です。
もしどうしても車用のスペースで固定資産税を払いたくない場合、柱と屋根のみのカーポートであれば、建物とみなされないため固定資産税がかかりませんが、雨風は当たります。
コンテナハウスガレージは建築確認申請が必要?
先に述べた通り、コンテナハウスガレージは土地に定着した建築物に当たるので、建築確認申請も基本的には必要になります。建築確認申請が不要となる条件として「都市計画区域外・10平米未満の増築(諸条件有り)」というものがありますが、車用ガレージでは条件を満たすことは難しいでしょう。
まとめ
建築用コンテナハウスは、耐久性や施工のスピード、コストパフォーマンスに優れており、ガレージとして非常に実用的です。また、デザインの自由度や多用途性が高いことから、単なる車庫を超えてお気に入りの空間を創り出すことができます。さらに、災害に強い構造を持つため、災害リスクが高い地域でも安心して活用いただけます。
特に、長期的な耐用年数とメンテナンス費用の低さを考慮すると、コンテナハウスはガレージの選択肢として非常に費用対効果が高い選択肢といえます。まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。