コンテナと聞くと、店舗用の倉庫やバイク・自転車のガレージのイメージがあると思いますが、近年鉄筋コンクリート建築物よりも建設期間が短かったり、建築費が安く抑えられるという観点から、住宅用としても人気を集めています。
また、コンテナの注目度や有用性は住宅にとどまらず、食事や買い物、イベントを楽しむ場所としてのコンテナを使用している「コンテナモール」と呼ばれる施設も存在しています。
2015年4月にはソウル東部に、韓国初となるコンテナショッピングモール「COMMON GROUND」が登場しました。
カラフルで色鮮やかな外観から、写真映えする場所として、ソウルに住む若者たちで賑わっています。
また1年後、2016年4月29日には複合文化空間「プラットフォームチャンドン61」が登場します。TWICEのPVで使用されていることで有名ですね。
プラットフォームチャンドン61は、ショッピングスポットの一面だけでなく、コンサート会場があり、イベントやミュージカルが行われたりする場も設けています。
鉄筋コンクリートの建築物や、木造住宅が立ち並ぶ中に無骨で洗練されたデザインのコンテナがドシっとあると、思わず視線を奪われるのは確かです。
しかし、なぜここまでコンテナを使用した建築物が増えてきているのでしょうか。
この記事ではコンテナでのイベント利用・実際にイベント利用している「プラットフォーム チャンドン61」を軸にコンテナの魅力について解説していきます。
目次
コンテナの可能性は無限大
コンテナというと、貿易港に並べられた鉄の箱、トランクルームのイメージが根強くあります。
近年住居用としてのコンテナも人気を集めていて、「普通の住居・オフィス・別荘・ホテル」などさまざまな建物でコンテナが使われています。
コンテナで作り上げられた建物は「コンテナハウス」と言われており、無骨ながらも機能性に優れ、かつデザイン性もあることで、注目を集めています。
ですが、コンテナの可能性はそれだけではありません。
まだ国内に大規模な施設は存在していませんが、韓国のソウルではショッピングモールとしてコンテナが利用され、すでに多くの観光客も集めています。
コンテナモールは新しい形のスタイルであるため、デザイン的にも好まれるという観点から、多くの人を集めたのでしょう。
中でももっとも高い人気を集めているのが韓国のソウル市にある「プラットフォーム チャンドン61」です。
プラットフォーム チャンドン61は「61個」のコンテナで構成されている複合施設で、さまざまなイベントが毎日開催されています。
撮影スポットにも選ばれる注目度の高さ
韓国の女性人気アイドルグループTWICEのミュージックビデオ、SIGNALの撮影されたこともあり、プラットフォーム チャンドン61は撮影スポットしての需要もあります。
※プラットフォームチャンドン61 が登場するのは「2:08」「3:18」あたりです。
TWICEのミュージックビデオを観たファンが連日多く訪れており、実際に撮影スポットになった場所で写真撮影している人も多く見かけることができます。
実際にこの場所にTWICEの方達がいて、コンテナを使った施設で撮影したと考えるとコンテナハウスメーカーとしてとても感慨深いです。
プラットフォーム チャンドン61が注目されている理由
コンテナと聞くと「白色・灰色・黒色」という無彩色をイメージすると思いますが、プラットフォーム チャンドン61のコンテナは「赤色・青色・緑色・黄色」ととにかくカラフル。
ポップなイメージがTWICEのミュージックビデオとマッチしたのでしょう。
それぞれのコンテナの色ごとに役割が沸けられており、赤いコンテナはコンサート会場として、イベントやミュージカルなどが行われている半面、ギャラリーもある芸術的な空間でもあります。
さらにコンテナの置き方もシンプルかつ斬新でデザイン的にも好まれているのでしょう。
また、もともとプラットフォームチャンドン61の周辺地域は文化的にも不毛な場所であったため、ソウル市の支援の下建てられています。
地域住民の為でもある複合文化空間が、コンテナという流行を取り入れた形で建てられたことは大変興味深いことであります。
プラットフォーム チャンドン61はどんな施設なのか
ではプラットフォーム チャンドン61の施設でどんなことができるのか、それぞれの色のコンテナ別で紹介していきます。
赤色のコンテナ「音楽関係のイベント」
赤色のコンテナは約500人を収容することができる大型コンテナハウスで「コンサート・演劇・ミュージカル」など音楽関係のイベント利用が多く、連日イベントが開催されています。
座席が100席、立ち席が400席という割合になっているため、大規模な演出が可能なコンテナです。
開催されているイベントは日によって変わり、一般の方でも赤色のコンテナを利用してイベントを開催することは可能みたいです。
黄色のコンテナ「芸術関係のイベント」
黄色のコンテナでは芸術家や音楽家などアーティストの作品を展示・販売がされています。
また、一般の方の絵画や子供たちの作品などを展示することも可能で、「ギャラリー」コンテナとして利用されることが多いです。
コンテナの面積は「200㎠」なので、何かを展示したり販売するスペースとしては十分な大きさになっています。
緑色・青色のコンテナは「レストランエリア」
緑色・黄色のコンテナはレストランやカフェなどのレストランがあります。
プラットフォーム チャンドン61は夜の11時まで営業しているので、夕食をコンテナで食べることもできますし、イベントの一休みに利用することも可能。レ
ストランやカフェのコンテナは数多くあるので、音楽や芸術に関するイベントではなく食事目当てで訪れる方も多いようです。
このように、複数のコンテナからなるプラットフォーム チャンドン61は、コンテナの柔軟な空間設計をうまく有効活用した、全く新しい商業施設の形としての成功例でしょう。