敷地内、敷地前の電線
土地購入時に注意して頂きたい点のひとつに電線があります。
下の図のように土地へコンテナを入れる予定の方向に電線が横切っている場合、もし電線を移動できなければ、クレーンで電線の上から搬入することになります。
場合によっては通常よりも大きなクレーンが必要であったり、そうなると敷地前の道路の幅が通常よりも必要になる場合があります。
この電線を移動してもらうことができるのですが、電線、場合によっては電柱の持ち主を調べて連絡を取る必要があります。
この電柱、電線の持ち主は電力会社とは限りません。電柱であればNTTであったり、電線ならNTTやJ:COMなどのケーブルの場合もあります。
電柱の持ち主の調べ方
電柱にプレートが貼られています。このプレートで持ち主を判断するのですが、東京電力と関西電力や四国電力などで違っています。
東京電力圏では一番下のプレートが持ち主になりますが、関西電力や四国電力圏では一番上のプレートが持ち主になります。
敷地がどこに当たるかは調べればすぐにわかりますので、事前に調べておきましょう。
電線の移動
電線は電柱の持ち主に聞くと確認できます。というのも電柱の持ち主の許可を取らないとその電柱に電線を設置できないからです。
電線の持ち主がわかったらそれぞれの会社へ連絡をして移動をお願いします。複数社の電線が通っている場合には全社に移動をお願いします。
電線は外してしまうとその先に停電などが起ってしまいますので、工事中だけ外しておくということはほどんどの場合はできません。このため高さを変更したり、通す場所を変える必要があります。場合によっては電柱の移設が必要です。
電柱の移設
電柱の移設となると、簡単にできる場合もあれば、電柱が公道にあるのか個人の敷地内にあるのかなどでも変わりますし、周辺の許可も必要な場合がありますので、非常に手間が掛かる場合もあります。
コンテナハウス建築を考えている場合は事前に確認がおすすめ
材料を現地に持ち込んでの建築の場合は電線があっても、大きなクレーンなどを使わない場合には問題なく建築が可能であるケースがほとんどです。
コンテナハウスはコンテナを搬入する必要があるため、土地購入後にコンテナハウスを建てたいとご連絡を頂いたものの、搬入することができずに諦められたケースもあります。※コスト的メリットをなくせば現地でコンテナを組み上げることもできます。
電線は土地購入前に事前に調べておくことをおすすめします。
コンテナの搬入以外にも電線、電柱の移動を考えるケース
車庫を予定している場所の前に電柱があって、車を出し入れできない場合などがあります。
こうした場合には設計を見直すか電柱や支線の移設が必要です。
因みに電柱を30㎝だけ動かしてくれればいいのに…と考えられる方もいらっしゃいますが、電柱というのは30㎝だけ横にずらすということが物理上できません。
移設する場合には新しい電柱を先に敷設して電線を通して通電状態を保ってから、元の電柱を抜きます。こうすることで電気が通っていない時間をなくします。
このため、30㎝だけずらしたいというのは電線や機器が当たってしまうために物理上不可能です。移設するためには十分な移設場所があることが条件になります。
景観を悪くしている場合にも電線の高さを変えたりと対応してもらえますので確認してみましょう。