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レンタルコンテナを借りて失敗しないために
コンテナハウス事業をしているとコンテナを利用した建築物には目が行きます。ところがいかにも建築確認申請を通していない様子の建築物も多いのが現状です。
そんな中で特に目につくのはコンテナを利用したトランクルームのレンタルコンテナではないでしょうか。
ここでいうレンタルコンテナはマンションやアパートを利用したトランクルームとは別のもので、あくまでコンテナを利用したトランクルームのことです。
コンテナハウスを建築する立場からみたいいレンタルコンテナの見分け方を考えてみたいと思います。
契約前に使用しているコンテナの種類を確認をしよう
ISO海上輸送用コンテナか建築用コンテナか
ISO海上輸送用コンテナとは、建築用コンテナとは違い、まさに海上輸送用に作られて、使われてきたコンテナです。
法律さえ考えなければ、ISO海上輸送用コンテナでも強度はあり、建築に使用することは可能です。もちろん中古として海上輸送に使用されたものは錆びなどで強度が極端に落ちているものもありますので、そうしたものは補修する必要があります。ただし、これらを行ったとしても日本の法律ではISO海上輸送用コンテナを建築に使用することはできません。
しかし日本では最初からコンテナハウスに対する法整備が整っていたわけではなく、各自治体によって解釈も違ったために、ISO海上輸送用コンテナを使用したレンタルコンテナは多数存在しています。
外見からはISO海上輸送用コンテナと建築用コンテナは見分けられない可能性が高い
建築用コンテナもコンテナ海上輸送が行えるように作っているので、補修されて塗装されたISO海上輸送用コンテナを見る限りでは建築用コンテナとの違いはわからない可能性が高いです。
レンタルコンテナが突然なくなることもある!?
レンタルコンテナのコンテナが建築用コンテナかISO海上輸送用コンテナかを確認しておくと安心です。これを怠ると、突然レンタルコンテナがなくなった!?という場面に遭遇してしまう可能性があります。
なぜかというとコンテナハウスに対する国土交通省の通知「コンテナを利用した建築物に係る違反対策の徹底について」(平成26年12月26日付け国住安第5号)があるからです。
これによれば建築確認法に適合しない建築物は違法建築物として扱い、是正指導をすることとなっています。実際に撤去命令が出たレンタルコンテナもありますのでレンタル契約には注意が必要です。
用途地域に適合しているか
かなり希少なケースだと思いますが、横浜市では、敷地の用途に適合していないためコンテナハウスを建築してはいけない場所に建てられたレンタルコンテナがあり、利用者の募集も行っていました。このレンタルコンテナは除去命令が出され、設置者により撤去されました。
基本的には問題はないと思いますが、こうした事例もあることを覚えておいてもいいと思います。
カビ・湿気対策に、断熱が施されているかを確認しよう
建築用コンテナであっても、コンテナ自体は鉄のボックスなので断熱をしなければ、特に夏の暑い日には非常に高温多湿になります。
防湿対策がされていなければ、入れておいた荷物がびしょ濡れになることも考えられます。それが原因で荷物がカビてしまう場合も。
虫食いトラブル
湿度の高い場合はカビ以外にも虫食いのトラブルが起こりやすくなります。
虫食いを防ぐためにクリーニングを行ってから収納をしてください。さらにスノコを敷いたり、防湿剤、防虫剤を入れておくようにしましょう。
通気口には良くも悪くも注意
また、通気口が開けられているレンタルコンテナもありますが、台風などで通気口から雨が侵入し、内部の荷物が濡れてしまったという事例もあります。
せっかく費用をかけてまで借りた倉庫に入れておいた荷物が駄目にならないように、断熱対策はしっかりと確認しましょう。
マンションなどを利用したトランクルームはほとんどがエアコンも完備
マンションなどを利用したトランクルームでは電気も通っているので、人感センサーで自動的に電気がついたり、エアコン完備で一定の温度が保たれています。場所によってはトイレも付いていますので、搬入搬出作業中にも困ることがありません。
駐車場など車を横に付けられるスペースがあるか
見落としがちなのが駐車場スペース。車を横につけられないと、近隣の駐車場から運ぶことになります。
また搬入搬出のたびに駐車料金がかかり、「安かったけど毎回の駐車場代を考えたら、ちょっと高くても駐車場付きのトランクルームにすればよかった」ということになりかねません。
できるだけ一階を選ぶ
二階建てになっているレンタルコンテナも見られますが、当然二階の方が温度は高くなり、湿度もあがります。
またトランクルームのようにエレベーターはついていないので、荷物は階段で運び入れることになります。階段から遠い奥のコンテナの場合には狭い通路を運ぶだけでも一苦労です。
窪地、雨、川の氾濫。レンタルコンテナの設置場所を確認しよう
レンタルコンテナは敷地に設置しただけのものがほとんどです。人が住むために作られているわけではありません。そして空き地利用などで活用されているケースも多くあります。
このため設置している土地の状況をしっかり把握しておきましょう。例えば窪地になっていないか、雨が溜まりやすい場所ではないか、近くの川が氾濫する場所ではないかを確認します。
家であっても大雨で川が氾濫すれば浸水してしまう場合があります。これが置いてあるだけのコンテナとなれば水が溜まれば容易に浸水してしまいます。
まとめ
- コンテナの種類(建築確認が通っているか)を確認
- 断熱がされているか
- 車を横付けできる駐車スペースがあるか
- エアコンや電気が通っていれば高ポイント
- 可能であれば出し入れがしやすい一階
- 水害のなさそうな土地か
コンテナを利用したレンタルコンテナを借りる場合には上記に注意していい環境のコンテナを借りるようにしましょう。
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