新築の賃貸物件は、建物が真新しいため綺麗な状態で入居でき、最新の設備が導入されているケースが多いです。一見メリットだらけの新築の賃貸物件ですが、デメリットや注意点はないのでしょうか?新築の賃貸物件にもデメリットがあるため、気になる人は入居前の契約を冷静に考えた方がいい場合もあります。
そこでこの記事では、新築の賃貸物件のメリット・デメリットを紹介して、新築の賃貸物件に入居する際のポイントや注意点について解説していきます。
目次
新築の賃貸物件のメリット
新築の賃貸物件のメリットは、以下の通りです。
- 新築のため内装も外装も綺麗
- 最新の設備が導入されている
- セキュリティ面も安心
- 耐震性や防音性が高い
- 気に入った部屋が空室である可能性が高い
新築のため内装も外装も綺麗
新築の賃貸物件のメリットは、過去の入居者がいないため、内装も外装も綺麗な状態で入居できることです。当然ながら全ての設備が未使用の状態なので、キッチンやお風呂などの水回りも気持ちよく使えます。また真新しいため清潔感があり、友人や恋人などの来客も招待しやすいです。
最新の設備が導入されている
新築の賃貸物件の場合、最新の設備が導入されているケースがあります。たとえばエアコンひとつとっても、5年〜10年前のものとでは消費電力が違います。最新のエアコンだと毎月の電気料金を抑えられて、光熱費を大幅に節約できるかもしれません。
また共用部の設備が整っていることもあり、たとえば新築の賃貸物件では、24時間出せるゴミ置き場が導入されている可能性が高いです。
設備の内容は物件によるので、自分が望む最新の設備が導入されているわけではありません。しかし、需要のある最新の設備が導入されているのは新築賃貸のメリットです。
セキュリティ面も安心
最新の設備と通ずるところがありますが、新築の賃貸物件はセキュリティ面が高い場合が多いです。例を挙げると、新築の賃貸物件のセキュリティには、以下の設備が導入されている可能性があります。
- 防犯カメラの設置が多い
- オートロック完備
- モニター付インターフォン
- ピッキングに強いディンプルキーの採用
- 大手警備会社のホームセキュリティシステムを導入
大手警備会社のホームセキュリティシステムが導入されていると、いざというときはガードマンが駆けつけてくれます。特に女性の一人暮らしの場合、セキュリティが充実した物件は何よりの安心材料です。
耐震性や防音性が高い
新築の物件には最新の建材や建築技術が採用されており、耐震性や耐火性が高い物件が多いです。そのため災害が発生したとしても、危険を回避できる可能性が高くなります。
また新築に限った話ではありませんが、防音性の高い物件も多いです。同じような施工方法を採用していても、今と昔とでは技術が異なるため、新築物件の方が防音性が高い傾向にあります。
気に入った条件の部屋が空室である可能性が高い
新築の物件は、気に入った条件の部屋が空室である可能性が高いです。たとえば階数の高い部屋や角部屋、日当たりの良い部屋などの住戸位置を、自由に選択できます。
築年数の経った物件は空室があっても、気に入った住戸位置や間取りなどが埋まっている場合が多く、どこかで条件を妥協しなければいけません。しかし、新築の賃貸物件の場合は入居者を一斉に募集するのが一般的なので、ひとつの建物のなかで住戸の選択肢が豊富です。
新築の賃貸物件のデメリット
新築の賃貸物件は、必ずしも良いことばかりではなくデメリットもあります。新築の賃貸物件のデメリットは、以下の通りです。
- 家賃や礼金が高く設定されている
- 事前の内見ができない
- 工期が遅れて、予定の日に入居できない可能性がある
- 高額な退去費用を請求される可能性がある
家賃・敷金・礼金が高く設定されている
新築の賃貸物件は真新しく、最新の設備が導入されているため、家賃が高めに設定されています。家賃が高めに設定されているということは、敷金や礼金もその分高いということです。たとえば築20年の部屋と比べた場合、新築は約1万円も家賃が高めに設定されていると言われています。また礼金はお礼として支払うもので、大家さんの利益になるお金です。部屋の修繕費にあてる敷金と違い、退去時に返金されません。
事前の内見ができない
新築の賃貸物件は建物が完成する前に、入居者の募集が開始される場合が多いです。そのため、ほとんどの物件では内見をすることができません。対策として、インターネットに掲載されている画像や間取図、外観などを見て契約を判断する必要があります。
また新築の賃貸物件の場合は、部屋の写真が少ない傾向があるので、実際に入居してから「思っていたのと違った」ということが起きるケースも珍しくないです。
工期が遅れて、予定の日に入居できない可能性がある
新築の賃貸物件の場合は、建物の完成前に契約をするケースが多いです。たとえば建築途中で契約した場合、悪天候や自然災害で工期が遅れると、予定していた日に入居できない可能性が出てきます。
そのため、工期が遅れた場合の補償内容などについては、契約前にしっかりと確認しておいてください。補償内容を確認せずに以前の賃貸物件を退去してしまうと、トランクルームなどに荷物を預け、完成までの間はホテル住まいになることがあります。
高額な退去費用を請求される可能性がある
新築の賃貸物件は真新しい状態で入居するため、退去の際には微妙な傷や汚れでも修繕費の対象となり、高額な退去費用を請求される可能性があります。
たとえば築古の場合、前の住人が付けた傷や汚れに関しては、「入居時損傷箇所確認届」や「現状確認届」という書類で、入居時の状態を確認して記録しておきます。新築の場合は入居者による確認届の提出がないため、入居前に自主的に確認しておいて、気になる部分があれば入居後1週間以内に不動産会社へ相談しましょう。
賃貸物件の修繕に関しては、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にするのがおすすめです。
新築の賃貸物件に入居する際のポイント、注意点について
新築の賃貸物件に入居する際のポイント、注意点については以下の2つを心掛けて見てください。
- 実際に物件の外装や近所を下見してみる
- とりあえず仮押さえしておく
実際に物件の外装や近所を下見してみる
気になる新築物件がある場合は、実際に建物まで足を運んで、外装や周辺の情報を確認しておくのがおすすめです。
たとえば窓の位置は外からでも分かるため、太陽の位置と合わせて、事前に日当たりが良いかどうか確認できます。
また物件周辺の治安を把握したい場合は、近所のゴミ置き場をチェックするのがおすすめです。ゴミの出し方には民度や人柄が出るため、ゴミ置き場が荒れていると周辺の治安が悪い可能性があります。
そして、相場より安めの家賃で募集されている場合に関しては、特に下見をしておくと安心です。近所にお墓があったり、日当たりが極端に悪かったりなど、契約前では分からない情報が隠されているケースがあります。
とりあえず仮押さえしておく
新築物件はデメリットを差し引いても人気が高いため、内見できない状態でも契約が埋まることがあります。
「気になるけど、もう少し検討する時間が欲しい。」
そういった場合は、仮押さえをして時間を稼ぐのも有効な手段です。
仮押さえとは、自分が契約する意思を示すことで、他の入居者に空室を取られないようにする方法です。便宜上は「契約の意思があるため、申し込みをしている」状態となります。また仮押さえをして時間を稼いで、契約直前の段階で「一度内見したい」と申し出れば、内見ができる可能性もあります。
ただし仮押さえができるかどうかは、地域によって異なるため注意してください。どの地域でも、必ず仮押さえができるわけではありません。そのため、自分が住む地域の物件が仮押さえできるかどうかは、事前にしっかりと確認しておく必要があります。
まとめ
一見メリットだらけに感じる新築の賃貸物件ですが、デメリットも存在します。気になる場合は実際に物件まで足を運んで、外装や周辺の情報をチェックしておきましょう。仮押さえが可能なケースであれば、とりあえず仮押さえをして時間を伸ばすのも有効な手段です。