鉄筋コンクリート造の建築には必要不可欠となる「コンクリート工事」についてはご存じでしょうか。
名前が「鉄筋コンクリート造り」となってるくらいですから、構築の中で重要な役割を果たす工事なんですよね。
そうですね。笑
今回はそんな建設現場のコンクリート工事について、生コンクリートの材料からコンクリート工事の流れ・手順などをお話したいと思います。
目次
コンクリート工事とは
鉄筋コンクリートの柱や壁、梁
コンクリート工事とは鉄筋コンクリート造りの建築物の柱や壁、梁をつくる工事です。
生のコンクリートを現場で型枠に流し込んで固める作業を行います。
やり直しがきかない
コンクリート工事では形を保持することができない生の状態のコンクリートを流し込むので、一度コンクリートの打設を始めたら基本的に最後まで中断することができません。
やり直しや修正ができないため事前の計画や管理、施工の正確さが非常に重要になってきます。
コンクリートの材料
コンクリートはどのような材料でつくられるのでしょうか。
- 水
- セメント
- 骨材
- 粗骨材
- 混和材料
「水以外よくわからない」そんな方もいると思うので、この材料について少し解説したいと思います。
セメントとは
セメントは石灰石や石膏を焼いて粉末にしたもので、灰色の粉のような見た目をしています。
セメントは水と合わさるとかたまる硬化反応があるので、コンクリートの材料同士をくっつける接着剤としての役割を果たします。
骨材・粗骨材とは
骨材・粗骨材とは簡単に言えば砂利や砂です。骨材と粗骨材の違いは粒の大きさで、5mm以上が荒骨材(砂利)、5mm以下が骨材(砂)と言われます。
コンクリートの約7割を構成する主要な材料で骨格のような役割を果たすことから「骨材」と呼ばれています。
混和材料とは
混和材料とは、コンクリートの性能と品質を向上させるために添加される材料で、液体のものや粉状のものがあります。
使用される材料や求められる強度や性能などによって添加される混和材料が変わります。
コンクリートの工事の流れ
生コンクリートを使ってどのようにコンクリート工事が進んでいくのか、流れや手順を確認します。
コンクリート打設計画・検査
コンクリートは一度打設を始めたら完了までやめられないので、先に念入りに計画や検査を行います。
コンクリートを流し込む
コンクリート圧送工によって生コンクリートを運んできたポンプ車からコンクリートを打設する場所にホースを使ってコンクリートを送りこみます。
コンクリートを充填させる
送り込まれたコンクリートはただ流されてきただけなので、まんべんなく広がるようにコンクリートを型枠の中に充填させます。
充填は土工が登場し、棒形振動器(バイブレーター)や木槌が使ってコンクリートの充填作業を行います。
コンクリートの表面を平らに
コンクリートをある程度まんべんなく満たしたら、コンクリートの表面を平らにならします。
コンクリートの表面を叩いて固める「タンピング」、コンクリートをトロウェルという機械や木ごてを使って平らに整える「床押さえ」などの作業を行います。
コンクリートが固まるまで管理
コンクリートが固まるまでは管理をしながらコンクリートが十分な強度と安全性があると判断できるまで期間をおきます。
コンクリートは打設した後もセメントと水で化学反応が起こっているので、打設後もコンクリートに散水を行います。この水分を供給することによって硬化の反応が促進されます。
また外気温によってコンクリートの硬化反応に影響が出る場合もあるので、コンクリートが凍ってしまうほど気温が低い場合は、毛布やシートなどを使ってコンクリートが凍らないように処置をします。