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コンテナハウスの外階段

コンテナハウスの開口部の考え方とデザイン

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建物に必ずといっていいほど当たり前に付いている、窓や扉。これらは開口部と呼ばれ、コンテナハウスにおいては性能の面でもデザイン面でも重要な役割を果たします。また、住居の開口部に関して、実は面白い歴史の話もあるんです。

開口部とは

建築における開口部とは、建築物のうち開放されている部分のことです。窓や扉などは全て開口部です。開口部の役割は、人やものの出入り、換気、採光などがあります。また、デザイン上欠かせない部分でもあります。特にコンテナハウスは鉄の波板の箱のようなデザインなので、どこに窓をつけるのか?どんな窓にするのか?など、開口部の設置の仕方によって全体のイメージが大きく変わってきます。

住居における開口部に関する地域ごとの違い

窓や扉は生活の中で毎日接するものですが、実は地域ごとに異なる歴史を持っています。

日本やアジアは「閉じる」文化

アジアの開口部は「閉じる」文化です。日本やアジアは基本的に木造建築が主流だったため、柱と柱の隙間をどうやって閉じていくかを考えて作業していきます。開口部は、閉じる作業の中で「残していく」ものだったのです。例えば引き戸は閉めたり開けたりできる、木造建築に特化したドアです。

欧州は「開ける」文化

比較して、欧州は「開ける」文化です。欧州では石を積んでいく石造スタイルが主流だったため、そもそも開口部がありません。これに対してどうやって開けていくのかを考えて作業していきます。アーチ型の窓は、石が崩れないように、そして壁面の強度を保ったまま開ける方法として生まれたものでした。

建築用コンテナの壁面における開口部の自由度は高い

住居に必要な要素は同じ

閉めていく作業でも開けていく作業でも、換気や明かりとり、窓からの見晴らしや風通しなど、住居として必要なものは同じですが、その方法が違います。開口部はそれだけ重要であり、考え続けられた歴史があります。

  • 出入り口
  • 吹き抜けなど
  • 換気(換気扇・エアコンなど)
  • 風通しを考えた開口部
  • キッチンやお風呂などのための開口部
  • 意匠上必要な開口部

コンテナに必要な開口部を考え、効果的に配置し、かつデザインを保ち、空間がより快適になるように考えて方向性を探っていきます。開口部のデザインにはかなりの比重を置いてデザインしていきます。日本人の場合、どうしてもコンテナというと開けていくイメージ(開き戸)になってしまいがちですが、建築コンテナの自由度は非常に高いので、固定概念を捨て、自由に考えてみるといいでしょう。

ただし壁面はあった方が剛性はあがります。耐震性能も高くなります。コンテナハウスの剛健性も魅力のひとつですから、開口部は美しく効果的に開けることがベストです。

コンテナワークス

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