サブコンとは
ゼネコンから一部工事を請け負う
サブコンとは、建築主と直接契約を交わすゼネコンから、一部の専門工事を請け負って施工を行う建設業者です。
サブコンという言葉は「sub contractors」という英語の省略から来ています。
Subcontractorsを和訳すると、「下請け人」「下請け業者」「再委託先」「協力会社」という意味になります。
実際の建築作業を行う
ゼネコンはサブコンに仕事を発注したり現場の管理をする立場になるので、実際に建設現場で作業を行うのはサブコンの「技能労働者」です。
それぞれの専門工事を発注されるので現場に出向き施工作業に取りかかります。
建築完成には多くのサブコンが必要
たった一つの建築物でも工事には様々な専門技術が必要になるため、建築物を完成させるには、多くのサブコンの技術が必要になります。
次の項目からは、そんな数多くあるサブコンの仕事の種類を一つ一つご紹介していきます。
サブコンの仕事:基礎となる躯体工事
地盤敷地調査工事
地盤調査を行う工事です。建築物の土台となる地盤の強度や性質を知るための工事です。
仮設工事(足場/測量)
仮設工事は作業で歩く仮設足場の組み立てや解体を行ったり、測量で建築物の基準を求めます。
山留め工事
山留め杭とは、工事を行うにあたって周りの土が作業中流れ込まないように杭や壁を使ってかためておく工事言います。
杭工事
建築物の地盤が建築物の重さを支えられるように杭を打ち込む工事です。
土工事
建築物が建つ場所の土をショベルの建設機械を使って掘り、工事の邪魔にならない場所に運搬する工事です。
型枠工事
建築物の型枠を加工、組み立てます。流し込まれたコンクリートが固まったら解体もします。
鉄筋工事
鉄筋工事では、建築物に合わせてあらかじめ加工し、現場で鉄筋同市を結束させたり組み立てたりします。
コンクリート工事(土/圧送/土間)
生コンクリートをつかった工事。ホースを通してどろどろのコンクリートを流し込み、空気を抜く締固め作業の後に、コンクリートの表面を平らに仕上げます。
鉄骨工事(溶接/鳶/耐火被覆/鍛冶/本締/鉄骨検査)
鉄骨は建造物の柱や梁となる重要な骨組です。非常に太く重いのでクレーン車などを使って吊り上げて、接合します。
接合にも高圧ボルトや溶接を用いて行います。検査も超音波を使って念入りに行われます。
火災時のために鉄骨には鉱物繊維を使い、温度の上昇などを防ぎます。
サブコンの仕事:内装を手がける仕上工事
防水工事(防水/シーリング)
アスファルト系の防水層を使用したり、シートによる防水工事を行います。
カーテンウォール工事
カーテンウォール工事は、骨組みに対してカーテンのように外壁を付ける工事です。構造上、重さがかからない壁で、ガラス窓などに利用されます。
石工事
壁や床に石を貼り付ける作業です。名前から一見、基礎工事のようにも思えますが、内装分野になります。
左官工事
左官工事とはいわゆる「壁塗り」で、最終的に壁として人の目に触れる仕上げの作業です。ただ壁だけでなく、床や天井などの仕上げも行います。
タイル工事
タイルが使われる場所に一枚一枚タイルを貼り付けていく作業を行います。
建具工事
窓やドアなどがはめ込まれるサッシや枠組み部分を建具工事で作ります。
ガラス工事
名前の通りガラスを取り付ける作業を行います。大きなガラスの場合はクレーンなどを使って吊り上げたり、持ち上げたりしてはめ込みます。
塗装工事
塗装工事では外壁の吹きつけ塗装などを行います。雨風にさらわれる外壁は、そのときの見た目の良し悪しだけでなく、長期的な塗装の保護が可能かが重要になります。
軽量鉄骨下地(金属)工事
軽量鉄骨を使って間仕切りや天井の下地など、内装の基礎を組み立てていきます。
内装工事
天井や壁、床を作ります。石膏ボードを壁に貼り付けたり、家にすでについている家具(棚など)をつくったり、床にシートを貼ったり、内装の総仕上げにかかります。
ALC工事
軽量気泡コンクリート建材(ALCパネル)を鉄骨などの下地に取り付けたり外壁としたりします。
外構工事
主に建築物の外や内庭の工事で、植栽、フェンスの設置、舗装などを行います。
サブコンの仕事:実用的な設備を取り付ける工事
電気設備工事
電気を使用するのに必要な配線や取り付けなど、電気設備に関わる工事を行う工事です。
空気調和設備工事
冷暖房、湿度調整、空気清浄などを行うエアコンやダクト、空気清浄機、加湿器なども空調設備になります。その中で工事が必要なエアコンやダクトなどを設置するための工事が行われます。
給排水衛生設備工事
水道管や排水管、給水タンク、トイレ、洗面台など水回りの設備を取り付ける工事をします。
昇降機設備工事
エレベーターを設置する工事です。縦に広い空間で主な作業を行い、工事を進めます。