今回は設備工事の一つである「電気設備工事」についてお話します。
目次
電気設備工事とは
建築物で電気を使用するための工事
電気工事とは、建築物で安定的に電気を使用できるようにするための工事です。建築工事の進行具合に合わせて配線作業や器具の設置を行います。
電話や放送、LANなどの通信設備まで
電気設備工事は電力を引き込むところからコンセントや照明、電話やインターフォンなど通信設備も電気設備工事に含まれます。
電気設備工事の具体的な内容
電力を引き込み
建築物に電力を引き込む時は、電力会社の高圧配電路から建築物の受電設備と変電設備で引き込みます。
建築物で使用する時に電圧が下げられ使用されます。受変電ではキューブ来る式配電盤という設備が用いられることが多く、電気室や建築物の屋上などに設置されます。
幹線設備
幹線設備とは、受変電設備によって適切な電圧に変電された電力を建築物の各使用場所に送電するための設備です。
大口径のケーブルが使用され、それぞれの部屋に電気を分ける分電盤などに配電されていきます。
照明・コンセント設備
照明・コンセント設備では、電灯分電盤から照明器具やコンセントまでの配線と機具類の設置を行っていきます。
天井内部には照明や壁コンセント回路の配線、床等にはコンセント回路を配線します。
中央監視設備
中央監視設備とは電気・空調・衛生・防災・エレベーターなどの設備機器を遠隔監視したり制御したりする設備です。
大規模な建築物の場合は中央管理室や防災センターを設けて設備を総合的に管理しています。
通信・情報設備
通信・情報設備とは電話、テレビ、インターフォン、放送、情報設備などの工事です。
またセキュリティー設備も電気設備に含まれています。
電力の引き込み方式
電力を引き込む作業について少し詳しくお話します。電力を引き込む方法には、架空方式と地中方式があります。
架空方式
架空方式とは電力会社の電柱から建築敷地内の引き込み電流を経由して、地下に埋まった高圧ケーブルから受変電設備までの電力の引き込みを行う方式です。
地中方式
対して地中方式は電柱が少ない都心部に多い方式で、もともと地中に埋まっている電力会社の電流の埋設管路から中継用の地中箱を経由して受変電設備まで電力を引っ込む方法を言います。
この2つ方式の違い
この二つの方式の違いは電柱から引き込むか、または地中から引き込むかという点です。
建築物がある地域によって選択が変わってきます。地中方式の場合は他の埋没しちえる配管にも注意が必要になります。
電気設備工事のまとめ
電気設備工事は照明やコンセントの配線だけだと思っていましたが、電力の引き込みから通信設備の工事まで行っていたんですね。
はい、電気というとそういったイメージを持つ人が多いですが、思っているより多くのことをこなしていることが分かります。