建築物の構造には、木造、鉄骨造、軽量鉄骨造、鉄筋コンクリート造、レンガ造など種類があります。
構造だけでもこんなに沢山あるんですね…。
その中でも今回は鉄筋コンクリート構造について特徴からメリット・デメリットまで詳細を解説していきたいと思います。
目次
鉄筋コンクリート(RC)構造とは
コンクリートの芯が鉄筋
鉄筋コンクリート構造とはコンクリートの芯に鋼鉄性の細い棒を使用して強度を高めた建築物の構造を言います。
マンションや住宅、防音設備が必要な建築物など様々な建築物に使用されています。
鉄筋コンクリート構造はRC構造やRC造と短くした表記も一般的です。
鉄筋コンクリートの構造
鉄筋コンクリートは先に芯となる細い鉄筋を柵や網のような格子状に組み立てて、コンクリートを固めたい部分の周りに型枠を作りコンクリートを流し込みます。
コンクリートが固まるのを待ってから型枠を解体して鉄筋コンクリートが完成します。
鉄筋コンクリート構造の強度
耐火性・耐震性・耐久性に優れている
鉄筋コンクリート造の建築物は耐火性・耐震性・耐久性に優れています。
コンクリートになっているので燃えにくく、地震の揺れにも強い特徴があります。また下の耐用年数にもありますが、鉄筋コンクリート構造は木造、鉄骨造よりも耐用年数が長いため、耐久性にも優れています。
耐用年数
建築物が使用できる期間として法的に定められた年数を耐用年数と言います。鉄筋コンクリート造の建築物の耐用年数はこのようになっています。
細目 | 耐用年数 |
---|---|
事務所用 | 50年 |
住宅用 | 47年 |
飲食店用 | 34~41年 |
旅館・ホテル | 31~39年 |
店舗・病院用 | 39年 |
車庫用 | 38年 |
公衆浴場用 | 31年 |
工場用・一般倉庫用 | 38年 |
引用元:国税庁 耐用年数
鉄筋コンクリートは防音性にも優れる
遮音・防音効果もある
鉄筋コンクリート構造の建築物には遮音効果があるため防音性にも優れています。
鉄筋コンクリート構造の建築物の場合、比重が大きいコンクリート材料を使っているため、音を遮断する効果が得られます。
騒音トラブル回避にはRC造
近所や隣の部屋の音が気になる、楽器や防音の部屋に住みたい、騒音トラブルを避けたいなど音に関して気になる点があるなら、鉄筋コンクリート構造(RC造)の建築物を選ぶのがおすすめと言えます。
鉄筋コンクリート構造のデメリット
冷暖房費がかさむ
鉄筋コンクリート構造の建築物は、冷暖房の費用がかさみやすいデメリットがあります。
コンクリートは熱伝導率が高いため、外気の気温にも影響を受けやすく、夏は暑くなりやすく冬は寒くなりやすい特徴があります。
湿気がこもりやすくカビが発生しやすい
壁の密度が高く音を遮断する効果もある鉄筋コンクリート構造ですが、機密性が高い分、湿気などもたまりやすくカビが発生しやすいデメリットがあります。
解体費用が高い
鉄筋コンクリート構造の建築物は、解体作業を行う時には費用がかさみます。
比重が重いコンクリートで建築物を建てているので、木造などの軽い構造の建築物に比べて手間もかかりますし、解体作業にかかる時間もかわってきます。
鉄筋コンクリート構造まとめ
この記事では鉄筋コンクリート構造(RC造)についてご紹介してきました。
– 鉄筋を芯にしたコンクリート造りの建築物
– 耐火性や耐震性など災害に強い
– 防音性もある
– 湿気や冷暖房費、解体費はかさむ
まとめてみるとざっとこんな感じになります。
コンクリートの性質でメリットやデメリットが生じるんですね。